ICOM IC-820H PLL UNLOCK修理 (2025/10/09) |
DU9JJYから衛星通信の為に譲り受けたICOM IC-820H
しかし電源をいれてから5分ほど周波数表示がVHFもUHF'-------'の表示でPLLがUNLOCK状態
5分から10分ほどで正常に戻りその後は正常に使えます
ただし一旦電源を切り冷えるのを待ってもう一度電源をいれると同じPLL UNLOCK状態になります
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今回やったこと
0)ICOM IC-820Hが電源ONで5分ほどPLLがUNLOCKになる 。5分から10分ほどで正常になる
1)ケースの分解で症状の固定化
2)ケースを元に戻して症状の再現と5分ほどでPLLロックが治ることの確認
3)30.2MHzMHzのPLL/DDSの基準発振器 X1の不良を疑いオシロで動作確認
4)X1の出力をアースに落とすとPLLロックが外れる事を確認
5)この時点でX1の不良を疑う
6)しかしドライヤーでX1やV/UFHのPLL回路を温めてもPLLロックが外れたままなことを確認
7)もう一度ケースを組み立てて5分ほどでPLLロック状態になることを確認
8)IF基板をドライヤーで順番に温めてみるとMP1という回路を温めるとPLLがロックする
9)冷却スプレーでMP1(小型レギュレータ/電源モジュール)の部品1つ1つ冷やし
10uFと47uF電解コンデンサーがPLL UNLOCKに顕著であることを確認
10)手持ちの電解コンデンサー33uFを10uFと交換、33uF2個を47uFと交換でPLL UNLOCKが改善したことを確認
11)Ozamizの電気部品ショップで16V 100μFを購入してきて修理完了 |
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PLLユニットを探しても見つからない
ChatGPTChatGPにサービスマニュアルを見つけてもらい確認すると「MAIN unitを取り外せ」と書いてある
そこでメインユニット基板に繋がっている全てのコネクタを写真を撮りながら外して基板を取り外してもPLLユニットが出てこない
なんとメインユニットを止めているシャーシ―のネジ4本を取ればPLLユニットが見えてきました

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以下の
PLL/DDSの基準発振器 X1
VHF PLL回路
UHF PLL回路
VHF DDS回路
UHF DDS回路
がありました

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最初は基準発振器 X1の発信不良を疑いました
ドライヤーで各ユニットを温めてもPLLロック状態にならず周波数表示が異常のままです
ケースを取り外したままだといくら待ってもPLL UNLOCK状態のまま
そこで再びケースを元に戻すと5分ほどでPLL ロックされ周波数表示が正常に戻ります
ケースを取り外したり元の戻すの繰り返しで症状が再現することを確認
このテストの結果基準発振器とPLLユニットの問題ではないのではないかと思い始めました
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しかしPLL UNLOCK状態でも発信しています
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メインユニットをドライやで少しずつ温めてみました
するとこのMP1ユニットを温めると周波数が正常に戻りました
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ChatGPTによるとPLLユニットのスイッチング電源らしい
ドライヤーで温めて冷却スプレーで冷やすとまた周波数表示が異常になる
もう一度ドライヤーで温めてICを冷やしても周波数表示は正常のまま
次に2つのコンデンサーを冷やすと周波数表示が異常になる
どうやらこの2つの電解コンデンサーが不良のようです
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手持ちの電解コンデンサーで動作テスト
なんとPLLアンロックが直りました
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Ozamizの電子部品パーツショップでは表面実装型電解コンデンサーは売っていなかったので普通の100μF16V電解コンデンサーを購入
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交換した電解コンデンサー2個
右が100μF16V
左が47μF16V
金属ケースからはみ出していますが仕方ありません
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修理完了!
ミンダナオ島オサミスに小さいながら電子部品ショップがある事に感謝です
店の女性オーナーに「I love this UNITRUST」というと嬉しそうにしていました
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2025年10月05日 2025年10月09日 |