JI1FGX/DU9 フィリピンミンダナオ島 アマチュア無線日記 IOTA OC-130
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はじめに リリー日記
ミンダナオでの生活日記

25/10/13  ST2でACモーターローテ―ターを駆動する
25/10/12  国際宇宙ステーションからのAPRS信号を受信
25/10/11  APRS用TNCソフトウェア使い方編
25/10/10  APRS用TNCソフトウェア
25/10/09  近視眼鏡を作る
25/10/09 IC-820H PLL UNLOCK修理
25/10/05   435MHzクロス八木製作準備 
25/10/04  国際宇宙ステーション(ISS)の SSTVの受信に成功
25/10/03  仰角ローテーターKR-500の修理
25/10/02  145MHzクロス八木製作準備
25/10/01  ISSのAPRS信号を受信成功
25/09/29  CQ WW RTTYコンテスト
25/09/27  国際宇宙ステーションからのSSTV
25/09/26 WARCバンドのファンアウトアンテナ
25/09/25 仰角ローテーターKR-500ゲット
25/09/23  DireWolf をHamlib 込みビルドする手順
25/09/23 TNC direwolfソフトウェア
25/09/21 RS-44ビーコン受信成功
25/09/20 車に無線機を取り付け
25/09/18  ST2 設定 & SatPC32 セットアップガイド
25/09/17  DH1NGP Peterの無線車
25/09/16  FM衛星の始め方(翻訳)
25/09/14  AutoCWType_Ver1.5.9
25/09/13  3.5MHzSWRが上昇
25/09/12  3.5MHzツエップアンテナの調整
25/09/10  静止衛星 QO-100
25/09/09  サテライト局の準備に向けて
25/09/08  DU9JJY サテライト局 
25/09/07  深夜の14MHz 
25/09/03  三菱ピックアップ ストラーダ― オイル交換
25/08/18  WSJT-X自動運用Ver0.1.0
25/08/18  JTDX自動運用Ver0.6.3
25/08/10  ソフトウェア一覧
25/07/26  AutoCWType_Ver1.5.8
25/07/20  JTDXから1ヶ月分のADIF ファイルを作る
 l
og_reciver_Ver2.6.5
25/07/19  電波利用料納付完了
25/07/13  IARU HF Contest
25/07/10 ソフトウェアのアップデート
25/07/08  DXV500ZSリニアアンプ修理
25/07/07  CQマシーンプログラム
25/06/21  LoTWシステムアップグレード
25/06/18  3.5MHz用RG8到着
25/06/15  時刻合わせ Ver0.5
25/06/14  Drone Habsan ZINO到着
25/06/12  フィリピン独立記念日
25/06/11  アルジェリア 7X2RFのQSLカード
25/06/10  翻訳APIプログラム
25/06/09  DXCC150の賞状到着
25/06/08  AutoCWType_Ver1.4.1
25/06/07  シャックの様子をご紹介
25/06/06  ChatGPTに描いてもらった似顔絵
25/05/26  Windows全角半角切り替え
25/05/17  OK2ZAW BCD to 16 converter
25/05/16  3.5MHzツェップアンテナ用
ステッピングモーターあれこれ
25/05/15  3.5MHzステッピングモーター計画
25/05/14  3.5MHz同調コイル取り付け
25/05/11  3.5MHzアンテナ設置完了
25/05/03  JTDX自動運転プログラムVer0.4.3
25/04/26  Drone Habsan ZINO
25/04/25  時刻合わせ Ver0.3
25/04/24  AutoCWType_Ver1.3
25/04/23  FTDX3000液晶修理準備
25/04/22  3.5MHzツエップアンテナの設置計画
25/04/21  AutoCWType_Ver1.1
25/04/20  10,14MHzアンテナ設置完了
25/04/19  JTDX自動運転プログラムVer0.4.1
25/04/19  14MHzのアンテナポール設置
25/04/18  ThinkPad X390修理完了
25/04/17  検索が出来るようになりました
25/04/15  10MHzダイポールの準備
25/04/12  Hexbeam Part8
25/04/06  ThinkPad X390が壊れた
25/04/05  時刻合わせプログラム
25/03/31  JTDX自動運転プログラム
25/03/30  CWTypeからHamlogへ自動ログ送信
25/03/21  Hexbeam Part7
25/03/20  FreeDV Part3 初QSO
25/03/18  FreeDV Part2 シャック内QSO
25/03/16  Hexbeam Part6
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25/03/09  Hexbeam Part5
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25/03/05  28MHzアンテナ改造
25/03/01  FTDX3000が壊れた!
25/02/28  50MHzFT8でパイルアップ
25/02/28  DXV500ZSリニアアンプ修理
25/02/27  タワーのパイプ・立て直し計画
25/02/26  Ozamizからの日本の方角
25/02/26  28MHzが飛ばない
25/02/23  DXV500ZSリニアアンプ修理
25/02/22  Hexbeam Part3
25/02/21  Hexbeam Part2
25/02/18  28MHzアンテナ工事
25/02/17  18,24MHzアンテナ高さ工事
25/02/16 Z26NS Cosovo
25/02/14 21MHz FT8
25/02/12 7,21MHzのアンテナ修理
25/02/08 21MHzでCWを運用
25/02/05 DXV500ZSリニアアンプ故障
25/01/19  Input Director
25/01/14 テンポラリーライセンス更新
WARCバンド ファンアウトアンテナの制作(2025/09/26)
私の衛星通信の師匠DU9JJYからWARCバンドのファンアウトアンテナを作ってほしいと頼まれました
材料を揃えて今日26日に一気に作り上げました
1番上が10MHzのエレメント
2番目が18MHzのエレメント
3番目が24MHzのエレメント

3バンド分の費用
 アクリル板  20x60cm2mm厚  265ペソ  700円
 アクリル板カット費用    500ペソ  1325円
 2mm撚り線  33m  1000ペソ  2650円
 給電部まな板   79ペソ 210円
 液体テープ   230ペソ 610円
 タイラップ  100本 312ペソ 827円
 SO239 M型メスコネクタ   48ペソ 127円
 ロープ 8mm 20m 140ペソ 370円
 合計   2574ペソ 6821円

エレメントの調整はNanoVNAを使って
10MHz単体で長さ調整
続いて18MHzのエレメントを取り付けて長さ調整を行います
最後に24MHzのエレメントを取り付けて長さ調整を行います

 ファンアウトアンテナの追加エレメントは計算値より短くなる傾向が有ります

短くなる主な理由はコレです(=電気的に“長く見える”→共振が下がる→狙い周波数へ戻すため短縮が要る):

  1. 相互結合(近接配置)
     ファン・ダイポールでは並行するワイヤ同士が容量結合し、実効直径が“太い導体”相当になります。
    太くなるほど共振周波数は下がる=同じ周波数に合わせるには物理長を短くする必要が出ます。

  2. 端部の容量・“キャパシティハット”効果
     近くに別エレメントがあると端部容量が増え、やはり電気的に長くなります。

  3. 被覆線・樹脂部材の誘電体負荷
     塩ビ/ビニル被覆線やアクリルのスプレッダに密着させると周囲のεrが上がり、波の進行が遅くなって
    短縮係数(VF)< 1に。計算(裸線・孤立前提)より短くなりがちです。

  4. 給電線の共振参加(チョーク不足)
     給電同軸にコモンモードが乗ると“第3のラジアル”として電気長が増え、共振が下がります。
    良いチョークを入れると数十~数百 kHz動くことも。


どのくらい短くなる?(目安)

  • 近接するエレメント数や間隔にもよりますが、相互結合+被覆の影響で 1~5%短縮は普通に起きます。

  • エレメント間隔が狭いほど短縮量は増えます。

実務のコツ

  • 最終設置高さ・間隔・スプレッダ位置・チョークを本番条件にしてから測定。

  • 一番低いバンド(長い線)→次のバンド…の順に両側対称に少しずつカット

  • 近似:ΔL/L ≈ −Δf/f(例:目標より周波数が2%低い→全長を約2%短く)。

    • 10 MHzなら片側7.5 mの1% ≈ 7.5 cm/片側

    • 14 MHzなら片側5.35 mの1% ≈ 5.4 cm/片側

    • 24.9 MHzなら片側約3.0 m(短縮線ならもっと短い)の1% ≈ 3 cm/片側(実寸に合わせて換算)

影響を減らす工夫

  • スプレッダ付近で**ワイヤ間隔を広め(5–10 cm以上)**に取る。

  • フェアライト入りの良質チョークを給電点直下に。

  • スプレッダとワイヤは必要以上に密着させない


エレメント・スプレッダーは 長さ30cmのアクリル板で作ってあります

給電部はシリコーンではなく液体テープを使っています
DU9JJYご希望のCW周波数に大体合わせています
10.188MHz SWR1.35
18.100MHz SWR1.6
24.900MHz SWR1.26
組み立てたアンテナの様子ビデオ

 私のアンテナは高さ17m程の高さが有りますがDU9JJYは高さ10m程だそうです

16m高で合わせていた水平系(ファン・ダイポール)を 納品先の10 m高に下げると、
地面との容量結合が増えて 電気的に長く見えるため、

1)同調周波数は下がる(=SWRの谷が低い周波数側へ移動)
2)見かけのインピーダンスも変化(低めに寄りやすい)
3)低い高さでは高仰角成分が増え、遠距離用の低仰角は弱まりがち という影響が出ます。

結論:多くの場合、再調整(短縮)が必要です。

どのくらい下がる?

地面条件や周囲の構造物で変わりますが、16 m → 10 m への低下では目安として
共振が約 1~5% 低下することがよくあります(低いバンドほど影響が出やすい)。

  • 7 MHz(λ≈40 m):16 m=0.40λ → 10 m=0.25λ → 2~5%低下しやすい

  • 10 MHz(λ≈30 m):0.53λ → 0.33λ → 約2~4%低下

  • 14 MHz(λ≈21.4 m):0.75λ → 0.47λ → 約1~3%低下

  • 18/21/24/28 MHzは影響はやや小さめだが、1~3%低下はあり得ます

調整の考え方(実務)

  • 短くする方向で追い込みます(目標周波数が高い側へ戻る)。
    近似則:ΔL/L ≈ −Δf/f(3%周波数が下がったなら長さを約3%短縮)。

  • 各バンドの“効いているエレメント”を対称に同量カット。
    ファン型ではバンド間の干渉で“主役”が入れ替わることがあるため、現地の高さで測ってから少しずつ。

  • まず一番低いバンド(長いエレメント)から合わせ、次に上のバンドへ。

  • 調整は給電点直下で測定(余分な給電線の影響を避ける)。同時にコモンモードチョークも入れておくと測定が安定します。

2025年09月25日  2025年09月27日