| JLCPCB社へ基板を発注する手順(2026/09/30) |
SatBoxの回路図とプリント基板の設計には、KiCadを使用しました。
使用したバージョンはKiCad 10.0.1(release build)です。
KiCadは無料で使える高機能なソフトウェアですが、初めは操作方法が分からず、戸惑いました。
そこで、分からないことをその都度ChatGPTに尋ねながら、設計を進めました。 ここでは、SatBoxを例に、基板製造と表面実装部品の実装をJLCPCB社へ依頼するまでの手順を紹介します。画面と金額は今回の注文時のものです。
| SatBoxのデジタル回路で使用する主な部品 |
| ESP32-S3 |
マイコン |
| DS3231 |
RTC(リアルタイムクロック) |
| ST77965/FT6336 |
3.5インチTFT液晶/静電容量式タッチパネル |
| ADS1115 |
4チャンネルA/Dコンバーター |
| ULN2803 |
8回路入りダーリントントランジスターアレイ |
| RS-232C/TTL変換モジュール |
RS-232Cインターフェース |
図1 SatBoxのデジタル回路図。マイコン、時計、表示・タッチ入力などの回路 |
| SatBoxの無線・オーディオ回路で使用する主な部品 |
| SA818S VHF |
VHF 1Wトランシーバー |
| SA818S UHF |
UHF 1Wトランシーバー |
| PAM8406D |
ステレオオーディオアンプ |

図2 SatBoxの無線・オーディオ回路図。VHF/UHFモジュールとオーディオアンプの周辺回路 |
続いて、KiCadのPCBエディターで基板を設計します。
部品を配置したあと、外部プラグインのFreeroutingを使って自動配線しました。
自動配線後も、細部の確認と手作業での修正が必要です。
図3 KiCadのPCBエディターで作成した基板レイアウト |
今回は表面実装部品の実装をJLCPCB社へ依頼し、手はんだで取り付ける部品は実装対象から外します。 対象部品のフットプリントのプロパティで、「部品位置情報ファイルから除外」と「部品表(BOM)から除外」にチェックを入れます。

図4 手はんだで取り付ける部品を、BOMと部品位置情報ファイルの出力対象から除外する設定
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「ツール」→「外部プラグイン」→「Fabrication Toolkit」を開きます。 このプラグインで、基板製造・部品実装用のデータ(ガーバーデータ、BOM、部品配置データなど)をまとめて出力します。

図5 KiCadの外部プラグインメニューからFabrication Toolkitを起動 |
Fabrication Toolkitの設定を確認し、「Generate」ボタンを押してファイルを生成します。

図6 Fabrication Toolkitのデータ出力画面。「Generate」でファイルを生成 |
JLCPCB社の見積もりページにアクセスし、Fabrication Toolkitで生成したガーバーデータ(Gerber)のZIPファイルをアップロードします。
今回は「SatBox.zip」をアップロードしました。
図7 JLCPCBの基板見積もり画面。ガーバーデータをアップロードして基板の仕様を確認 |
表面実装部品の実装も依頼するため、「PCB組み立て(PCB Assembly)」を選びます。
図8 基板製造に加えて部品実装も依頼するための「PCB組み立て」の設定 |
実装面と数量を確認し、「部品配置の確認」で「はい」を選んで、「次へ」を押します。
図9 実装条件の設定例。トップ面・5枚を選び、「部品配置の確認」を有効にした状態 |
表示された基板のプレビューを確認し、「次へ」を押します。
図10 アップロードしたデータをもとに表示される基板の確認画面 |
BOMファイルとCPLファイルをアップロードします。両方のファイルを指定したら、「BOMとCPLを処理する」を押します。
| BOM(部品表) |
部品番号、名称・型番、数量などをまとめたファイル
「どの部品を使うか」を指定します |
| CPL(部品配置データ) |
各部品の基板上の座標、回転角度、実装面(表/裏)を記録したファイル 「どこに、どの向きで取り付けるか」を指定します |
図11 BOMとCPLのアップロード欄。部品表と部品配置データをそれぞれ指定
図12 BOMとCPLを指定した状態。「BOMとCPLを処理する」で次の工程へ |
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次の画面では、アップロードしたBOMの各部品をJLCPCBの部品カタログと照合し、実装に使う部品を確認・確定します。
左側には設計した部品の番号・値・フットプリント、右側には対応する部品の型番・仕様・必要数量・価格などが表示されます。
ここで、抵抗値や容量、耐圧、サイズなどが設計と合っているかを確認します
一致しない部品や在庫不足の部品は、別の候補を選ぶか、実装対象から外します。確定した実装対象の部品をJLCPCBに実装してもらいます。
図13 BOMと部品カタログの照合結果。型番、仕様、数量などを確認する画面
在庫不足や未選択の部品がある場合は、条件に合う代替品を探すか、実装対象から外すかを検討します。
私は、代替品の候補を探す際にもChatGPTを活用しました。
図14 在庫不足や部品未選択の表示例。該当する部品の選定を見直す |
表面実装部品を配置した基板のプレビューです。 部品の位置と向き、極性が設計どおりになっているかを確認します。
図15 実装対象の部品を配置した基板のプレビュー |
基板製造(PCB)と部品実装(PCBA)の見積もりを確認し、「カートへ保存」を押します。
図16 基板製造と部品実装の見積もりを確認する画面 |
カートで注文内容と見積もりを確認します。
今回の見積もりは、基板5枚の製造が12.00米ドル(約1,884円)、部品実装(PCBA)が57.30米ドル(約8,996円)で、
商品合計は69.30米ドル(約10,880円)でした。 送料10.02米ドル(約1,573円)を加え、クーポン割引10.00米ドル(約1,570円)を差し引き、表示された合計は69.32米ドル(約10,883円)です。 円換算額は1米ドル=157円で計算し、1円未満を四捨五入した目安です。
注文内容を確認したら、「安全な決済」ボタンを押し、決済・発注の手続きへ進みます。
図17 カートの注文内容。送料とクーポン割引を反映した表示額は69.32米ドル |
| 2026年9月24日 2026年9月30日 |